2000年10月13日  パルテノン多摩
No 1   ムーンライトさんより  

パルテノン多摩 10/13(金)

今世紀最後のツアーがいよいよスタート。最近のツアー初日は雨ということが多かったが、今年は春の横須賀も秋の多摩も雨が落ちてこない。多摩センターの駅から緩いスロープを上りながら会場へ向かう。そう言えば、今回はダフ屋さんがいない。会場には開場の5分ほど前に着いたのだが、誰もいない。ちょっと不思議な気がした。

今回ロビーに飾ってあった花は左から順に(敬称略)上笠貫剛、ニッポン放送 Super! Music Stadium、日本コロンビアの3つでした。ツアーグッズを買って、知った顔の人とちょっと話してから、席に着く。18:30に1回目のブザー、18:33に会場アナウンス。「本日は松山千春コンサートツアー俺の人生'99にご来場頂きまして〜」?? (俺の人生2000ではないの。そんな事に反応するのは自分だけ?。)18:35に2回目のブザーがなり、客電が落ちる。今回は「千春〜」という野太い声があちこちから連呼される。そして、幕が開き、演奏が始まる。

#今回はメンバの位置が変わっています。千春を中心にして円弧を描くように客席から見て時計回りに好永さん(E.G)、夏目さん(Key)、小林さん(Dr)、石村さん(B)、春名さん(S&P)、加藤さん(Key)、宇山さん(A.G)となっています。

1.愛したい

MC
秋のツアーの初日。緊張する。1曲目から知らない曲で、詩を間違えたらどうしよう。聞いたことのない曲だから誰も気づかない。(笑)8年ぶりに多摩に来た。こっちはあまり来ない。多摩市内だけでなく、奥多摩や日ノ出町の方からも来ているかもしれない。初日だから至らない点も多々ある。

2.夜を飛びこえて

3.Tonight

MC
最後を間違えた。演奏に入るところを歌ってしまった。(宇山さんに向かって)ビックリしただろう。歌詞を間違わなかっただけ、良かった。昨日のリハーサルは何だったんだろう。あの時間は無駄だった。(笑) 初日は客の顔色をうかがいながら、この後のツアーの曲が決まっていく。リトマス試験紙みたいなもの。1曲目は手拍子もなく、ここで手拍子をしなかったら、もう手拍子できる曲はない。あとは暗い曲ばっかり。(笑)ここで、メンバ紹介。(会場から拍手が…。)1曲目で手拍子もしないのに。(笑)宇山さんは大島の出身だそうです。有珠山のチャリティコンサートを伊達市で行い、被災者の方々をお客さんとして行った。一般の人は外の大画面で見ていた。被災者の前でついつい禁句を言ってしまった。「じわじわでなく、一発でいってくれればいいのに…。」被災してから笑うことや音楽を聞くことをしなくなっていた。そんな人を元気付ける催し。(ここで話が変わって)ドラムの小林さんに「1曲1曲テンポが違う、同じに」と言っておきながら、自分が間違えた。説得力がない。春は入院したので、秋は健康に留意して12/25(月)の札幌まで。そのためには初日のパルテノンにかかっている。多摩市内だけではない日野や青梅は気を付けて帰れ。3曲目で帰りの心配をする奴はそうはいない。今日は子どもが多い。8年前の子かと思ってしまう。(笑)知っている曲があっても口ずさまないでくれ。プロでもつられることがある。

4.君に

MC
春のツアーの後にテレビに結構出た。さんまのまんまは失敗した。(やっぱりそうか) あれ以来よく言われるのがおすぎとはどういう付き合いなのか?男と男でも男と女でもない。強いて言えば友達、仲間である。番組中ずっと手を握られて、よく我慢できましたね。我慢大会でないんだから、でもこれは気にならない。握りかえしたら問題だ。夏は福島会津でのコンサートが終わったら、磐梯山に噴火の兆候が出た。その後、志度でやった。9月には高知でのライブハウスで行った。日本3大ガッカリのはりまや橋(残りの2つは札幌の時計台と長崎の思案橋)の近く。高知の土産はというとかんざし。自分の頭ではダーツだ。(笑)そして、MIX2000(音楽の見本市)があって、こうせつを呼んだら、かぐや姫で来た。チューブの前田さんも呼んだ。前夜からリハーサルをして、その後すすきのにのみ行った。前田さんが飲み屋の女の子に「こういう娘は危ない。家に事情があって引きずっている。」私は手相がみられると言って、女の子の手相を見る。(前田さん曰く、人間は運や災いは右手から入り、左手から出て行く。ストップさせれば身体に残る。)でも、その結果を本人には言わない。店を出る最後まで言わない。千春の東京事務所にいる女性にジョークで「おまえやせたな」というと「分かりますか?」と返答され、「分かりません」と答えてしまった。(笑)ブスが自信を持つと恐い。自分には恋愛の曲が一番多い。

5.もう一度

MC
22,3歳の頃の曲。高知のライブ打ち上げの時に下田さんが「男と女の涙の違いは分かるか?」と聞かれ、分かりませんと答えると、「男は悲しいから涙が出る。女は涙を流してから悲しくなる。」千春の北海道の友人は良く分かると下田さんと意気投合した。女は涙している姿を見て悲しくなる。記憶に残らない1日を積み重ねると記憶に残らない人生になる。恋愛も真剣にがんばらないと、恋愛はゆっくりゆっくりと自分の記憶だけでなく、相手の記憶に残るようにしてくれ。俺は恋愛の歌が得意。女側からの歌が得意だからおすぎと仲がいい。(笑)

6.夢の中でも

7.置き手紙

(ここでメンバが退場します。弾き語りのコーナになり、会場からは多くのリクエストがあります。会場からのリクエストを聞きながらも、1曲目は決まっている。(笑い))

8.銀の雨(1番はアルペジオ、2番以降はスリーフィンガーで弾き語り)

MC
MIX2000の話から30分あればかぐや姫は5,6曲は出来る。俺の場合は2曲、下手をすると1曲。(笑)一番前は子供が多い。子供には未来があるからいい。(自分の服装から)フォークシンガーがピンクのマフラーはいけない。娘さんの話になり,最近色気づいてきたらしい。自宅近くの公園で○○という彼と立ち話をしている。1回目に車で通りかかった時にはバツが悪そうに「お父さん」、翌日また通りかかって、声をかけると「又、出た」(笑)子供が生まれた時にこの世の全てを手に入れたような喜び。あの感動は忘れない。色気づいて他の男と付き合ったり。けど、4,5歳の頃のあどけない笑顔、あとは適当に育ってくれればいい。女だからそのうちに出て行くのだろうから。

9.生命(弾き語り)

MC
ギターをナイロン弦のガットギターから漆塗りのフォーギターに換える。漆塗りなので、長時間はもてない(笑)自分はギターは下手だと思っていた。高知でのライブをやって気づいた。俺は下田逸郎、加川良よりも遥かにうまい。下田さんの歌い方は死にそうな歌い方で後ろから靴でたたきたくなるような感じ。(笑)

10.セクシィ(弾き語り、1フレーズ)

MC
下田さんはどこかに穴が空いている

11.伝道(弾き語り、1フレーズ)

MC
高知のライブで、加川良は自分の歌なのに崩して歌う。千春が正統に歌う。1番は加川良、2番が下田逸郎、3番が千春と決めて演奏を始めるが、一向に歌い始めない。そこで、加川良の方を向いて首を振るが、同じように首を振るだけでいつまでも始まらない。(笑)MIX2000の時には前田と一緒のセッションをする事になっていて、前日まで何もしないで、その日のリハーサルで怒られた。何も覚えてないから。

12.虹になりたい(弾き語り)

MC
俺のギタで前田は歌った。どんな音楽でもいいから、加川良や下田逸郎が歌っている事がうれしい。彼らとライブをやって、ギターに自信を持った。高知でやっていなければ今回はギターをやっていない。高校の修学旅行の時には千春の友人の二人が独りで回りはどんな女でも付き合い始める。修学旅行がそうさせる。しかし、修学旅行から帰ってくると別れる。しかし、変に自信を持ってしまったクラスで評判のブスが千春のところに来て「私に興味があるでしょう」。そんな気はない。きれいな人が自信を持つのは実力の裏付けがある。きれいな人が自信が無いのは謙虚。俺も自信だけで歌ってきた。応援してくれる人がいるから今こうして歌っていられる。そういう人達に応えられるように歌っていきたい。

13.海を見つめて(弾き語り)(ここで、メンバが再入場してきます。)

MC
レコード会社を作った時に歌った曲。キャニオン、news、アルファ、そして今はコロンビア。来年で契約が切れるがコロンビアにいられればと思う。自分の歌はこの時代を反映している歌ではない。反体制の歌でもない。不変、変わる事のない人の心や空や海を歌ってきた。世間がどう変わろうと自分の歌が色褪せる事はない。今回の秋のツアーでのメッセージは10代、20代の頃に自分をごまかしたり、見栄を張ったりして生きてはいけない。大人はそういう行き方をさせてはいけない。30代、40代になるとそういう自分に疲れてくる。自分にだけはごまかさずに言いたい事や、やりたい事をやってきた。40代、50代でごまかして生きていたら、とり返しのつかない人生になる。分からない時には分かった振りをする事はない。分からないなりに自分であった。子供の頃はなんでこんなに貧乏なのか、給料がないのか。こんな俺でも悩む事もある。しかし、俺はバカで臆病。バカは都合がいい。バカだと自殺することも思い付かない。だから、歌っていられる。どんな時代になってもごまかさずに、見栄を張らずに、ただ生きているだけでいい。そうしたら日はまだ昇る。

14.遠い愛
(この曲では途中からギターが5人になります。夏目さんがエレキ、加藤さんがアコギを弾きます。上からはスモーク。)

End 20:23

アンコールI Start 20:26
(幕が上がる前に聞きなれたイントロが始まります。アンコールはこの曲から始まるような予感がしていたんです。)

1.旅立ち

2.長い夜
(この曲が始まると会場はほとんど総立ちでした。)

MC
今日は秋のツアーの初日だから、前の方も後ろの方もよろしく。

3.子守唄

End 20:38

アンコールII Start 20:42

1.夢
(バックのスクリーンに万華鏡のような映像が映ります。ギターの宇山さんも映っています。)

MC
こんな時間に終われる訳がない。北海道から出て来て9時前に帰ったら笑われる。(拍手)

2.24時間

MC
アンコール曲としていろいろな曲がある。北海道から多摩に来て、10時を過ぎるのも何なので…。「僕は君になれない」のためにドブロという¥30万もする楽器を買ってきた。加藤さんは来生たかおのメンバーだったという事で「恋する〜ヒロイン」まで「シルエットロマンス」一節を口ずさむ。俺も暗いが来生はもっと暗い。(好永さんがドブロの準備をしていて)「ハイ、音出して。ハイ、仕舞って。」(笑)この曲はやる気はなかったが、拍手が多いので、やる事にする。

3.僕は君になれない

MC
¥30万近い好永さんのドブロを聞いてもらった。10/21に発売されるCDシングルのカップリング曲。CDではこの曲の頭で「カチャッ」という音がする。自分が曲を作る時にカセットに録音するので、その時に「カチャッ」という音が入る。アレンジは夏目さんなので、最初に夏目さんにそのテープを渡す。夏目さんは「カチャッ」という音が気になっていたので、今回入れてみた。(笑)12/14、15には東京国際フォーラムでコンサートを行う。多摩では歌えても12月には歌えない歌もある。今のうちに聞いておいた方がいい。(笑)

4.君を忘れない

MC
2ヶ月も旅をしていると声もガラガラになる。しあし、拍手されたりすると最後は精神力みたいな所があって出てしまう。客の熱気でその気になる。自信を付けたブスのように。(笑)今回は多摩には8年も空けた。1年、半年(拍手)、月に1回は(大拍手)という気持ちです。また寄らせて頂きます。ここはイスもきれいで、クラシックが多い。100年前でクラシックと言ったところで、200年も経てば俺もクラシック。(拍手) 音楽室に長髪の肖像画がかかる。(笑)外は暗いので、気をつけて帰りなさい。介護保険のおばあちゃんといっても年金目当てのストーカもいるかもしれない。(笑)介護保険の時の法律に何で皆は怒らなかったんだ。税金を払っているのになんで又、介護の金を払うんだ。しまいには空気をきれいにする税金だとか水をきれいにする税金まで取られる。ニッポン放送で番組をやっているが昔はハガキだったのが、今はFAX、メールだ。メールが一番多い。自分では分からないのにアドレスとかを言っている。日本シリーズは電話かインターネットでしかチケットを売らない。孫と行こうとしているおじいちゃんはそんなもの分からないって。ITには大反対。ITで世界の最先端になるって、バ〜カ。ITが進めば我々は幸せになりますか。店先で交渉する方がいい。メールで心と心のやり取りが出来るか?10代の子ならば今はいい。将来の夢とかがあるから。俺みたいな年になるとどうか。給料を幾ら稼げば幸せになるか。金は何てことはない。あっても邪魔はないけども。何を一体求めていたのか。金ではない。最終的には自分が存在したという事を残したい。宇宙物理学者のホーキング曰く、あと千年で地球は存在しない。その歴史に自分がいたという事を残したい。笑う時には笑って、泣きたい時には泣く。自分も精一杯やっていきます。またどこかで、会えればうれしいし、体に気を付けて。

5.ひとりじめ

End 21:27

いつもよりも曲も多く、弾き語りのコーナーもあった。そして、懐かしい、「海を見つめて」や「ひとりじめ」も歌った。20世紀最後のツアーにこれからますます期待が持てそうです。
 
 
 

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