2000年 5月 5日  岩手県民会館
No 1   TONTON & PAOさんより  

2000.5.5  於 岩手県民会館

 石割桜も散り初めていた盛岡。千春さんどうしてるかな・・・・・
祭日ということもあってでしょうか。5時会場、5時30分開演。
私は、前日チケットを見て発見。こんなに早いスタートのステージは初めてです。
 ベルが鳴るたびに会場からの拍手。40分のスタート。

 ♪LaLaLa♪

 の幕開きと同時に千春さん登場。「あー 生きている。本物の千春さんだ。」と私は思ってしまってました。元気そうにご挨拶。29日の夜から腹が痛いくって、30日マネージャの井上さんに言ったら、ガスター10 出されたって。それでもだめで病院へ・・・・一通り聞いたら一安心でした。

 ♪車を止めて♪

 ♪ピエロ♪

意味のある歌、どうでもよい歌があると

 ♪君は僕♪

 ♪燃える思い♪ 

本当はお医者さんのお許しは出ていないらしい。 事実を作った方が勝ちで、4日の朝、病室から隠れて目覚ましTVに電話で生出演したらしいです。 先生に『盛岡には必ず行くって言っちゃったんですよ。・・・・嘘はつけないし・・・・』と退院させていただいたとか。ここずっと、点滴のお世話になっていた様子でした。反面、そんな事があったなんてうかがわせないくらい声は出ていたように感じました。が・・・・ちょっと辛そうな感じも・・・・・

 ♪一途♪

と進み、3月に入院して歯の治療をした事、お医者さんから頼まれて、お会いした人との出会い、別れ。

 ♪冗談じゃねえ♪

娘さんの話から夫婦喧嘩になった事。

 ♪オホーツク♪

 ♪夕焼け♪

 ♪君に♪

で終了。(7時15分頃。)

 アンコールは、

 ♪LONLY HEART♪

 ♪長い夜♪

 『入院後の復帰初のコンサートだからアンコール短いですよね。』って取材されたそうで、やるぞと

 ♪アクセル♪

ギター持ってきてくれと

 ♪君を忘れない♪

 ♪夢♪

で終了。 客電がほんのりついて、会場は千春、千春のコール。大きい会場はストーリーを作ってくれていいですよね。

 アンコール2回目は、

 ♪流れ星♪

 何でこの話題になったのか忘れちゃったけど、以前、メンバーに宗教に熱心な人がいて (名前を忘れてしまいました) ○○さんはキリスト教、××さんは創価学会。ステージが終わって食事に行って、話題が宗教になって、キリスト教と創価学会の口論になったりした事もあるとか。その後、◎◎さんがメンバーに加わって、創価学会の方が二人になった時の話です。ステージも終わって、千春さんは、「おい飯食いに行こうぜ。」っていったら、◎◎さんが未だ来ていませんよ。「何してるの?」『お経を上げているそうです。』 「◎◎はお経上げてるのに、何で××はここにいる訳?」って聞いたら、××さんは答えたそうです。『俺は、朝は3べん、夜、ご勘弁だからって。』会場、メンバー大爆笑でした。

 ♪春の歌♪

で終演となりました。8時10分頃だったでしょうか。千春さんの元気な姿を見れて一安心しました。千春さんのプロ根性には脱帽です。

                TONTON & PAO

 



No 2   ムーンライトさんより

17:35 1回目のブザー
17:38 場内アナウンス
17:40 2回目のブザー、そしてコンサートが始まる。

1. La.La.La
MC.
最初の挨拶で「大変ご迷惑をかけました」。29日の夜からお腹が痛くなって、ガスターテンを飲んでいた。腸閉塞でとにかく札幌の病院に帰らさせてくれと言って、昨日(5/4)まで入院していた。今日は千歳から新花巻まで飛んできたが、空港で体は大丈夫ですかと声を掛けた人は千春の大FANとの事だが、今日は何をしに来られたのですか?本当にFAN?。出てくるかどうかもわからない人間のためにこんなに集まってもらって岩手の人はいい人だ。点滴だけで生きてきた。

2.車を止めて

3.ピエロ
MC.
「今日は来られて本当によかった。みんなに航空券を配って札幌に来てもらおうかと思った。今日も消化のいいものしか食べられない」。メンバー紹介。有珠山が今噴火しているが、前回の噴火のときはデビューコンサート。内容のある歌、ない歌について。車を止めては内容のない歌。「車を止めて、肩にまわした〜」やる気満々じゃないか。次の歌は内容のある歌で君は僕。作ったときはいい詩だと思っていたが、このごろは何なんだと思うようになった。君は何だ??

4.君は僕

5.燃える想い
MC.
「恋愛しているか」といい。娘の月菜ちゃんの恋愛の話へ。周りの友達からは「どうして月ちゃんが好きになる人はチャランポランなの?」これに対して奥さんは「ごめんね」(会場大爆笑)。どういう事?俺ってチャランポラン?。娘さんの恋愛の話から純粋さが大事という事。最近は駆け引きだけ。次の<一途>について。曲を作る姿は人に見せられない。ギターで曲が出来ると録音する。そして、アレンジャに渡して、イントロ、間奏、エンディングを作り楽器をどうするかはアレンジャの力。この曲は頭でハーモニカを使うがレコーディングではミュージシャンがいるからいいが、ステージではどうする。「丸山君はギターを吹く?」ギターを吹くかもしれないと千春が言ったときに丸山さんはギターを拭いていました。(笑)サックスの榛名さんは吹くことはできても、吸えない。そこで、一番若い好永さんがやる事になった。演奏後に倒れるかもしれないがコンサートの進行に影響はない?

6.一途
MC.
吹きおわった後すぐに好永さんにインタービューしたい。2000年になって物騒になった。西鉄バスのハイジャック、名古屋の高校生の殺人事件。日本はおかしくなりつつでなく、おかしくなった。止められるのは政治家や官僚でなく、我々自身。警察の不祥事が多い事から、キャリアとノンキャリアの話へ。キャリアはペーパテストでいい成績を収めて地方の警察署長をやっている。ノンキャリアは交番に立っているが,現場に何年もいた人がキャリア。おれたちはノンキャリア。小学生から先のない人にまで分かるように話さなくてはいけないので、大変なんだ。100億の遺産をもらって10億の家を建てた人よりゼロから始めて3000万の家を建てた人の方が立派だ。我々歌手に補助金は出ない。でも、歌舞伎は伝統芸能なので補助金が出る。歌舞伎はかぶくが語源になっている。かぶくとはつっぱる、かっこつける、反発するという意味。一つは歌舞伎にもう一つはヤクザに、この違いは何だ。俺はしゃべって、歌って、最後は年金生活。(笑)でも、こうやってみんなの前で歌っているのが好き。まともな仕事、労働や正当なものが報われる世の中になって欲しいと思います。

7.冗談じゃねえ
MC.
3月にも歯の治療で入院していた。インプラント、歯茎が薄いので、腰の骨をとって埋める。入院するとすぐに個室に入れられて、他の患者に手を出さないようにベテランの看護婦がつけられる。全身麻酔で4時か5時に手術が終わった。興奮していたためかその日は眠れなかった。翌日はぐっすり寝たが、起きると暑かったせいか着ていたTシャツや短パンを脱いでいてパンツ1枚になっていた。自分で脱いだら、そこらに散らかっているはずなのにきちんとたたんであった。誰かにやられたのかと思った。院内を点滴して歩いているので、「松山千春は入院している」と噂になる。先生から千春のファンで末期ガンの患者さんがいるので、会って欲しいと言われる。格から言えばそっちが上なんだから、こっちが出向くと言っていましたが、彼が千春の病室にたずねてくる。数年前にコンサートで売っていた黄色のタオルにサインをしてくれと持ってきた。そのタオルは昨日までは枕に巻いていたけれどもサインをしてもらったから枕にはもう巻けない。ベッドの横に置いておきます。千春は「枕に巻けば、いいじゃないか。元気になってまたコンサートに来てタオルを買えばいいじゃないか。」そう言って。彼と別れた。後日、検査で病院に行くと看護婦さんから「あの後すぐに亡くなりました。あの日だけは特別調子が良かった。最後までサインしたタオルが置いてありました。」と言われる。北海道で生まれて、中学、高校時代に俺に出会って、レコードを買ったり、コンサートに足を運んだりしてくれた。でも、1回会っただけ。どうにでもなれと投げやりに生きる奴もいる。生きたいと思っても生きられない奴もいる。彼にはご苦労、よく生まれてきた、よくがんばった。

8.オホーツク

9.夕焼け
MC.
いろいろな出会いと別れがあっただろうけども、IBC岩手放送の北口さんは我々のような歌を取り上げてくれ、出世する事もなく、最後は閑職に追いやられたが、東北ではこの人に認められなければいけない。宮沢賢治と石川啄木。両者は対照的だ。お前がいるところが理想卿だ。どこにいても自分がいるところが理想卿だ。俺みたいな奴でも悔いが残る。1つ1つ消していく。新花巻空港で小さな女の子から手紙をもらった。「アリサはパパとママと3人でコンサートに行くのを楽しみにしていいます。」といった内容のもの。こういう手紙をもらうとうれしい。自分としては出来る限りこういう形で歌っていきたいと思います。倒れている場合ではない。

10.君に

End 19:16

アンコールI Start19:20

1.LONELY HEART

2.長い夜
MC.
今日は5時半からやっている。時計を見たら、時間がある。「しゃべり足りなかった?時間が許す限り精いっぱいやります」。

3.アクセル
MC.
緊急入院したときにTUBEの前田さんから電話をもらった。「口が軽いからお前には言えない。」GrayからはFAXで、「千春さん似合わないですよ」入院が似合うのはどういう事だ。工藤静香からも電話をもらった。スマスマの話になり、22時の生放送で12時にスタジオ入り。食べる事だけが楽しみになる。スタジオで木村拓哉から「今日、出かけに静香がくれぐれもよろしくと言われてきた」と言われた。お互いのファンはいろいろ意見はあるだろうけども暖かく見守って欲しい。なぜ、スマスマに出たのかは中居がカラオケで長い夜を歌っていて、一緒に歌いたい、木村が夜空ノムコウを一緒に歌いたいというから。

4.夜空ノムコウ(間奏で拍手が起こる)
MC.
スマスマでギターをあげたら、奴等は本当に喜んでいた。このギターはガットギターに近い。メーカはゴダン。

5.君を忘れない(弾き語り)(間奏で拍手)
MC.
次は「夢」という曲で詩がたてこんでいる。手術の後なので、たどたどしくなっている。詩を読んでもらえれば良く分かってもらえると思う。全て夢の事を書いている。そうすれば、あの人はただの人ではない、どっかおかしい。(笑)

6.夢(1番のみ弾き語り)(2番の途中でとちってしまった。)

End 19:50

アンコールII Start 19:53

1.流れ星
MC.
俺はいいが、お前達はいいのか。盛岡市外の方が拍手は多い。田舎者の集まり。三陸にはしばらく行っていない。生きているうちに生きたい。釜石でやった時は歌詞を間違えた。千春は「Baby」、メンバは「どんなふうに」。一番前に座っている男性にステージの薔薇をプレゼント。今日は点滴しながらやらなければいけない。先生が点滴の準備をしている。今日は病み上がりのコンサートなので、「アンコールは短いですよね」と文化通信の渡辺さん。終演後の事を考えている。一番前に座っている中学生にサインいりのTシャツをプレゼント。一応、誰のサインがいいかを尋ねる。あなたのサインは要りませんと言われるかもしれません。先月28日は姉の三回忌。秋田のコンサート終了後に札幌に戻って、ラジオを2本とって足寄に向かった。日高までは雲のかけらもなかった。峠の途中で雪になった。頂上のドライブインまで行って車を停めた。電話をして迎えを呼んだが、皆酒を飲んでいて運転できない。どうにか来てもらったが、そんなことが疲労やストレスとなった。政治は喧嘩をしていいが、宗教はだめ。ミュージシャンには創価学会に入っているのが多い。コンサートの後に食事に行くときにお経を上げている。しかし、同じ創価学会でも上げないのもいる。彼曰く「お経は朝3ベン、夜ご勘弁」(場内大爆笑)。今回の件ではいい経験をしました。空から見た岩手さんはキレイだった。その麓で、産湯を漬かり、いい所で暮らしている。お前のいる所が理想卿。後ろの席の人間には申し訳ない。同じ値段なのに、なんで早く買わなかったの。一人でも足を運んでくれる限りは歌を歌っていたいと思います。

2.春の歌

End 20:10

付記:感想

病み上り最初の復帰コンサート。そのコンサートに足を運べた事を喜んでいます。コンサート自体が行われるかわからない事、自分自身も今おかれている状況からコンサート行けなくなる可能性もあった事。どこか一つでも狂えば、その場には居られなかった。とても不思議です。何年か前に千春は「究極は自分が出てきただけで客が納得するコンサートをしてみたい」。特殊な状況とはいえ、今回はそれに近いものではなかったでしょうか。オープニングが始まってからの手拍子、間奏で起きる拍手の多さ、アンコールでは座ることなく、ずっと立ち続けた事。客席から盛り上げる、それも無理矢理ではなく自然発生的な盛り上がり。アンコールの掛け声や、待ちわびる拍手、手拍子がいつもより何かを伝えたがっているように聞こえたような気がします。傍目には無理をしているように思える。昨日まで入院していて、医者はもう少し安静にという意見を振り切って、コンサートをやりたいという本人の強い要望。無理しないで欲しいという気持ちとコンサートみたいという気持ちに揺れる自分もいました。ただ、今回の件で、コンサートが千春にとっての生きがいであり、生きる糧なんだと認識するとともに、松山千春という一人の人間の生き様に見続けようと強く思ったコンサートになりました。
 
 

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